不眠症について
不眠症とは、寝つきが悪く眠りが浅い、または寝つけない状態が続く睡眠障害のことです。一般的には就寝時に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう、寝ている間に十分に休めないといった症状が見られます。
不眠症は身体的、心理的な要因によって引き起こされることがあります。ストレス、不安、うつ病、生活環境の変化、身体的な不調(疾患や痛みなど)、薬物や飲み物(特にカフェインやアルコール)の摂取、睡眠の環境(明るさ、騒音、温度など)などが一因として考えられます。
長期間にわたって不眠症が続くと、日中の集中力やパフォーマンスの低下、精神的な不安定感、身体的な健康への影響が出ることがあります。そのため、不眠症が疑われる場合には、早期に適切な対策や治療を行うことが重要です。
不眠症の4つのタイプ
不眠症にはいくつかのタイプがあります。一般的なタイプを以下に挙げます:
- 入眠障害(初期不眠症):寝つきが悪いことで特徴付けられます。就寝後になかなか眠れず、長時間寝付けないことがあります。
- 中途覚醒(中間不眠症):夜中に何度も目が覚めることが特徴です。眠りが浅く、短時間で目が覚めやすい状態が続きます。
- 早朝覚醒(末期不眠症):夜明け前に早く目が覚めてしまい、その後なかなか眠りにつけないことが特徴です。
- 睡眠の質の低下:寝ている間に何度も目が覚めたり、深い眠りが得られないことが問題となるタイプです。
これらの不眠症のタイプは、個々の人の症状や生活環境、身体的・心理的な要因によって異なります。また、不眠症は単独で現れることもありますが、他の睡眠障害や精神的な問題と結びつくこともありますので、個別の状況に応じた診断と治療が必要です。
私は、この上記4つのタイプすべてにおいて当てはまる重度の不眠症を抱えています。
不眠症の経歴
令和6年で私は34歳を迎えます。ここでは不眠症発症から現在の治療のいたるまで紹介したいと思います。 平成29年(27歳)頃より、職場のストレスにより睡眠の質が低下し、寝つきが急速に低下しました。私は医療従事者のため人間関係によるストレスが大きかったです。そこでDrへ相談し、処方されたのがベルソムラです。私の場合はベルソムラを内服してもほとんど効果は見られませんでした。逆に、副作用に眠気、頭痛、めまい、悪夢があり、悪夢が特徴的でした。そのため自己中断してしまいました。
そのまま不眠症は続き、月日は経過していくにつれて、不眠症はどんどん悪化し、30歳を過ぎたころから心身ともに限界を迎えていました。ベッドについても、頭は常に覚醒状態にある感じで、寝覚めのだるさは最悪でした。不眠症のほかにうつ病の発症、自殺未遂なども経験し不眠症が及ぼす影響は絶大です。この経験から、少しでも寝つきが悪いと感じたときは早期の治療が必要です。取り返しのつかないこともあると思いました。不眠症とうつ病の関係については後日別の記事で詳しく紹介させていただきます。
令和2年9月(30歳)より、いよいよ心身の危険を感じこのままでは心身共に破綻してしまう気がしました。ここから診療内科に通い始まます。そこで最初に処方された薬はメレックス錠1㎎でした。主な効果は脳の興奮などを抑えることで、不安、緊張、不眠などを改善させるお薬です。令和3年3月までこの薬で様子をみます。脳疲労は軽度改善はしましたが、まだ眠れた感じはしません。4月からブロチゾラム錠0.25㎎1錠が追加されました。しばらくはこの2種類の薬を飲み続けます。令和3年12月にメレックスが2錠に増量。
令和4年7月に新たにアルプラゾラム錠0.4㎎2錠朝・夕食後で追加されます。このお薬は、おだやかな作用の心の安定薬です。不安や緊張感をやわらげ、気持ちを落ち着かせます。神経症やうつ病など精神的な不具合にはもちろん、心身症のような体の不調が前面にでる病気にも使われます。夜の不眠はなかなか改善せず朝と夕方にも薬を内服することでストレスの軽減して寝つきをよくする目的で処方されました。実際に内服しての実感は私自身あまり感じられませんでした。内服したからといって心がスーッと落ち着くとかいう感じはありませんでした。※あくまの個人の効果です。令和4年8月ミルタザピン錠15㎎1錠が追加されました。ミルタザピンはNaSSA(ノルアドレナリン作動性、特異的セロトニン作動性抗うつ薬)に分類さるます。
・セロトニン:不安や落ち込み
・ノルアドレナリン:意欲や気力
といった精神症状の改善に効果が期待されます。うつ状態だけでなく、不安の病気にも使われます。不眠や食欲低下などのうつ状態によく認められる症状の改善も、直接的に期待できる薬です。その一方で眠気や体重増加などの副作用があります。ミルタザピンの初回の効果はとても高く、数年ぶりに眠れた感じがしました。ただその1回限りで劇的に睡眠の改善にはなりませんでした。
令和4年9月睡眠の質の向上もあまり見込めず、ついにここで切り札とうもいわれる薬が処方されます。フルニトラゼパム錠(サイレース)1mg1錠です。フルニトラゼパムの効果は非常に強く、切り札ともいうべき睡眠薬です。その強力さゆえ、犯罪に使われてしまうこともあるくらいです。副作用や依存性についても注意が必要で、安易に使うべき薬ではありません。ほかの睡眠薬でも効果が不十分な場合に、最後の選択肢の一つとして考慮されます。このためフルニトラゼパムは入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒など様々な入眠障害が期待できます。フルニトラゼパムは、脳の機能を低下させる睡眠薬となります。覚醒に働いている神経活動を抑えることで、眠気を促していきます。「疲れ切って眠ってしまうとき」に近い状態を作り出し、強引さのある効き方になります。筋弛緩作用や抗不安作用も認められます。作用時間としても睡眠時間全体にわたってカバーしているため、入眠障害だけでなく中途覚醒や早朝覚醒にも効果が期待できます。このような睡眠薬ですので、どうしても不眠が改善しない場合の最後の切り札ともいえます。 その強さゆえに、性犯罪に使われてしまうこと(レイプドラッグ)もありました。このため海外では規制対象となっている国もあり、海外旅行では気を付ける必要があります。具体的には、アメリカやカナダでは所持が禁止されており持ち込むことができません。その他の国でも持ち込む場合は、医師による処方証明書が必要になることが多いです。 効果が非常に強い睡眠薬なので依存性も強いです。薬を減らそうとすると、イライラや不安などの離脱症状や不眠がよけいに悪化する反跳性不眠などがみられることもあります。 フルニトラゼパムの副作用としては、「眠気の持ち越し」と「ふらつき」に注意する必要があります。作用時間のピークは睡眠時間全体にわたっているので、薬が完全に抜けていくには時間がかかります。このため、睡眠作用が翌朝に続いてしまって眠気がのこってしまったり、日中に眠気がでてしまうことがあります。また、筋弛緩作用もあり夜間ふらついて転倒してしまうことなどに注意も必要です。また長期にわたって服用していると依存してしまうことがあります。常用量依存といって量が増えていくことは少なくないですが、減らそうとすると不眠になってやめられず、漠然と服用が続いてしまうことが少なくありません。
薬の説明が長くなりましたが、私の体にはあまり合わないのかぐっすり眠れた感じはそこまで感じませんでした。ただ副作用として、中途覚醒時の眠気やふらつき翌朝の眠気の持ち越しはありました。
令和4年9月フルニトラゼパム1㎎から2㎎(最大量) 令和4年10月ミルタザピンが2錠に増量。 令和4年11月ヒベルナ糖衣錠25㎎2錠追加。副作用に眠気があり処方されました。 令和4年12月~令和5年1月ロラゼパム錠1㎎3錠追加。不安、緊張、抑うつ、心身症を和らげます。 令和5年1月メレックス錠が2錠から3錠に増量。 令和6年7月アルプラゾラムからロラゼパム錠へ変更。
令和6年10月現状で内服中の薬をまとめると、 メレックス錠1㎎ 3錠 フルニトラゼパム2㎎ 1錠 ロラゼパム錠1㎎ 3錠 ミルタザピン錠15㎎ 2錠 就寝前
最後に
以上が私の不眠症の経歴と内服薬の経歴について紹介させていただきました。
また不眠症だけでなく、その他うつ状態の経験や自律神経障害などもあり後日別の記事で紹介したいと思います。不眠症に陥ると様々な症状が出てきたり、負の連鎖になることもあり日常生活で取り組んでいることなども紹介できればとおもいます。まずは何より睡眠時間の確保が大切です。